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Title
カントンブレと主体性をめぐって : アフロブラジル宗教研究史の素描と批評を通じて
カントンブレ ト シュタイセイ オ メグッテ : アフロブラジル シュウキョウ ケンキュウシ ノ ソビョウ ト ヒヒョウ オ ツウジテ
Creator
Creator Name
高橋, 慶介 高橋, 慶介
Takahashi, Keisuke Takahashi, Keisuke
タカハシ, ケイスケ タカハシ, ケイスケ
Affiliation
Affiliation Name
一橋大学
Key Word
ブラジル
カンドンブレ
オリシャ
主体性
伝統
Abstract
アフロブラジル宗教は奴隷制期にブラジルにもたらされた西アフリカのオリシャをめぐる実践に起源を持つ憑依宗教である。その中でもカンドンブレは国民国家をめぐる政治的関心を通じて、また、社会科学の研究対象として国内外で集中的に研究されてきた。国内では特定の民族系統、文化の遺制、階級が論点として選別され議論されてきた。1980年代には、純粋なる「伝統」の形成において研究者が構成的役割を果たしてきたことをめぐる論争が生じている。一方、特に外国人研究者による近年の研究は、ポスト植民地をめぐる人類学や社会学の理論を参照した上で、ブラジル国内の議論や「伝統」をめぐる論争を踏まえ、カンドンブレを抵抗や戦略といった儀礼実践者の主体的行為として描き出す傾向が強い。その政治的、倫理的な意義は大きいものの、この儀礼実践者の主体性を強調する傾向も主体性の残余をいかに記述するかという、国内の議論同様に論点の選別の問題、さらには固有の危うさを抱えている。
Publisher
くにたち人類学会
Issued Date
2009-05-01
Language
日本語(jpn)
Resource Type
journal article（学術雑誌論文）
Version Type
VoR
ISSN
18809375
NCID
AA12312731
Source Title
くにたち人類学研究
Volume Number
4
Page Start
41
Page End
57
Appears in Collections
Vol. 04 (May. 2009)
URL
https://hdl.handle.net/10086/17418