The Burt Franklin Collection donated by Mitsui Group Companies
古典文献のリプリントで知られるバート・フランクリン(Burt Franklin, 1903-1972)の個人コレクション。
1974年三井グループ22社の寄付と国費により受入、洋書18,200冊。
コレクションは、図書約7000冊、パンフレット類約 9000点、マニュスクリプト約600点からなっている。
図書の中にはインキュナブラが含まれ、クレチェンチの『農業便宜論』(1471)やアウグスティヌスの『神の国』(1489)などがある。図書は、フランス、イギリスの経済学・社会思想関係の古典が中心で、ゴールドスミス、クレスライブラリーに所蔵されていない文献が数多くある。特にティレルの『パトリアルカ・ノン・モナルカ』(1681)やエルヴェシウス『精神論』(1758)に合冊された『精神論』に関する当時の資料などは稀覯な文献である。
パンフレット類は、フランス、イギリス関係のものが主で、特にその大半を占めるのはフランス革命(1789)前後の法令等のパンフレットである。
マニュスクリプト類の中には、13世紀の南仏ラングドックの土地賃貸契約書にはじまって、マグナカルタの写本2点(14世紀)、メディチ家の帳簿、チュルゴーの筆跡のある手紙、フーリエ、エティエンヌ・カベー、J.B.セーの手紙などが含まれている。中でもフランスのロブリエール家のコレクション(14~18世紀)27冊は体系的なもので、中世の封建諸侯の歴史を研究する上での重要な史料と考えられる。
紹介文献:
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「目録」序(増淵龍夫)「フランクリン文庫目録(仮目録)」1978
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フランクリン文庫入手の経緯(都留重人)「一橋大学附属図書館史」1975
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「バート・フランクリン文庫」の調査の思い出(細谷新治)「一橋大学社会科学古典資料センター年報 No.1」1981.3
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「バート・フランクリン文庫」の調査の思い出(細谷新治)「私の体験的書誌学」1987
コレクションの所在:
一橋大学社会科学古典資料センター
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